楽しそうな人をみて、楽しくていいなと思う。幸せそうな人をみて、幸せでいいなと思う。そして、自分も、もっと幸せならば、もっと、笑顔でいられるのに、と思う。でも、真実は逆だという。
幸せだから、笑顔でいられるのではなく、笑顔でいるから、幸せになれる。ポジティブ思考の原点は、ここにある。つまり、物事をいい方向に考えることが、ポジティブ思考だということではない。それを、行動にまで持ち上げること。
楽しいと思うならば、それを実感して表現すること。ポジティブ思考でも、うまくいかないと感じるのは、この、あともう一歩踏み込んだ取り組みがないため。物事は、常に中立である。それ自体には、いいも、悪いもない。
それに意味を与えるのは、いつも、それを受け取った人の価値観。人間、万事塞翁が馬。何が幸で、何が不幸かなどは、そのときどきの場面だけではわからない。この教えは、はるか昔から変わらない。だったら、いい方向に捉えた方が幸せだ。
たとえ、この世が、あと一ヶ月だとしても、その一ヶ月間を、悩み苦しみながら過ごすか。それとも、残りの人生を謳歌して過ごすか。どちらも、同じ一ヶ月だ。人は、必ず死を向かえる。であれば、残りの期間をどう過ごすことが賢明か。
あれもよし、これもよし。何はともあれ、笑ってみるか。