お釈迦様の言葉に、「対面同席五百生」という言葉がある。この意味は、今自分の目の前に同席している人は、これまでの生で五百回めぐり合っているという意味だ。人の縁というのは、それほどに奥深い。
そして、また縁を大切にするという気持ちもある。何度も生まれ変わる輪廻の中で、どういった形で、めぐり合ったかは判らない。ただ、関わりが深ければ深いほど、その人との関わりも、また深かったのだろう。
そう考えると、たとえどんな人であろうとも、初めて出会った気がしなくなる。そのとき、どういった関係であったかは判らない。しかし、何かを共にし助け合った中かもしれない。
ライバル同士で、切磋琢磨したのかもしれない。お釈迦のこの言葉の真意は、そうしたことへの感謝の気持ちなのかもしれない。時にぶつかることもあるだろう。嫌でも付き合わねばならないこともあるだろう。
「対面同席五百生」(たいめんどうせきごひゃくしょう)そんなときは、この言葉を思い出してみる。「このご縁にありがとう」そう思えれば、きっとその物事はうまくいく。
