他人にやれと言われてやること。自分の意思に基づいてやること。たとえ同じことだとしても、その内容や生産性は、大きく異なる。部下や子供が、思い通りに動いてくれないことを、悲観的に訴える人がいる。
他人を思い通りに動かそうとしてはいけない。それは、ストレスとなる以外に何物でもない。自分が悲観的になる前にやるべきことがある。それが、「自意識に基づく行動を促すこと」。
子供であれ、大人であれ、意思というのがある。自分はこうしたいと思う感情は少なからずある。そのことに対してというわけではなく、他人に認められたい、価値ある人でありたいと願う。
その「意思」を刺激することが、自意識を芽生えさせる。そのために行うことは、「命令を質問に変えること」。「○○をしなさい」を改め、「○○は、どうしますか?」と変えてみる。
質問されれば、それに応えようとする。応える際に、自分の言葉にすれば責任感が生まれる。質問を繰り返していき、次々に、自分の言葉で語らせる。最後の一言は、これだ。
「それでは、お願いします」自分の言葉を、信頼された人は熱意を抱く。そして、出来たときには、褒める、感謝する。それが、自尊心となり自信となる。子供に勉強させたければ、無理強いは無駄。
自意識と自尊心を芽生えさせ、育てること。それが、何の教育にも勝る。すべての礎になるといっても過言ではない。そして、それは、自分自身に対しても同じ。
「○○をやらなければ」という義務感を、質問形式に変えて自問してみるのはどうだろう。その質問の答えの理由が、原動力となる。そして、高い生産性と結果を生み出してくれる。命令改め、質問。まずは、相手を信頼してみよう。そして、自分を信頼してみよう。