クライアント先に行く前に、時間によっては、駅前のマックに立ち寄ることがある。コーヒーを飲みながら、このコラムを書いたりする。いつものようにマックにいくと、何やら騒がしい。
それは、コーヒーが無料で提供されていたためだった。本当は、コーヒーだけでよかったのだが、それだけではなんなので、アップルパイを頼んだ。この心理状態は、まさに「返報性の法則」だ。
人は、人から何かをされるとお返ししたくなる。そういった心理状態のことをいう。スーパーの試食コーナーにいる優秀なマネキンは、この法則を充分に活用している。話しかけ、反応すれば多く与える。
この見極めとバランスが絶妙ならば、売上げは、必然的に上がっていく。今回のマックのコーヒー無料キャンペーンは、広告効果の高いキャンペーンになるだろう。
実際、僕もテレビ局にマイクを向けられた。(インタビューは断ったが)黙っていても、ニュースで流してくれる。返報性の法則で、実質的出費はそう多くは無い。
いつの世も、優れたキャンペーンは、こうした深層心理をうまく利用してきたものだ。商品力だけでは、商品は売れない。「人」を理解することが必要だ。
