事象を改善したい場合の方法として、事象を抑えこむという方法がある。病気治療に用いられる対症療法がそれだ。しかし、この方法には弊害がある。原因を取り除かなければ再発する。対症療法の欠点は、これだ。
すべての事象には原因があるという。期待した事象を結果として受け取れていないなら、そこには、必ず原因がある。つまり、事象を改善したければ、その事象を引き起こしている原因を改める必要がある。
しかし、原因というのは、直接的でない場合も多い。たとえば、目の疲れが肩に来る場合がある。いくら肩をほぐすという対症療法を行っても、目の疲れを改善しなければ解決しない。
何か期待しない事象があった場合は、そのものだけではなく周囲を確認してみる。そこに、何か極端なものがあれば、それが怪しいと踏んでみるのも手だ。
そして、全体のバランスを整えるように、活動を改善するように試みる。これは、身体に関することばかりではない。あらゆる事柄に通じる考え方だ。うまくいかないのには原因がある。
その原因を他人や周囲に押し付けていては、物事は決して改善しない。何かが気になれば、気にしなければいい。極端にいえばそういうことだ。黙って自分でやってみればいい。
原因は、その人ではなく、自分の捕らえ方ひとつだったのかもしれない。対症療法におぼれてはいけない。原因を取り除けば、改善の質とスピードは速まる。