プロトコル

上司や経営層への報告や承認。そのための資料づくりは、実務部隊にしてみれば、厄介に感じるかもしれない。しかし、この報告や承認を怠れば、その後々の影響や作業増のリスクが増す。

管理者といわれる職責をもつ人たち。特にリーダーとよばれる部長職の仕事はこれ。80%以上は、経営の舵取りに影響を与える、適切な報告と承認だといっていい。

内容が把握できないからといって、この仕事をマネージャーや実務部隊に投げるのは失格。その部長は、職責を果たしていないといえる。そして、部下にこの仕事を丸投げすると、必ずいっていいほどしてしまう失敗がある。

「話が通じない」ということだ。いわゆる経営層と実務層では、話している言葉が違うと考えていい。それは、どちらが優れているとかではなく、必然的に、同じ視点で物事を見ていてはいけない。

だから、経営層には、経営層の視点があって、そのプロトコルに合わせなければ会話が成立しない。部下に丸投げすれば、当然それはできない。部下は、実務視点で見るのが仕事だからだ。

このプロトコルをあわせる役目が、経営層と実務層の間にいるリーダー(部長)だ。このプロトコルを合わせるという思考を持たない上司をもったならば部下は苦労する。

いつまでたっても、どんなに資料を作っても、経営層と実務層との橋渡しが出来ないからだ。仕事の内容が悪いわけでも、部下が頑張っていない訳でもないのに伝わらない。

伝わったとしても、判断の視点がズレて伝わり、意図しない方向からの指示を受けたりする。怪しいなと感じることがあるなら、報告資料を確認してみるといい。

部下からの資料がそのまま使われていれば、それはプロトコル変換がされていない証拠。「仕事をしていない」と指摘するのは無理でも、「このまま出すのはどうか」と助言することはできる。

同じことを伝えるにも、相手の視点に合わせる。プロトコル変換が必要ということを考慮しよう。

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