学習の最大の敵を目の当たりにした。助言やアドバイスを頭から拒否する行動。それは、成長を拒否する行動と同じこと。人は、それぞれの経験から価値観を持っている。
その価値観は、固定観念を生み出し、その人自身の行動や考え方の方向性を決める。自分の価値観がどれほどのものなのか。それを推し量るのは、実は容易い。
「今の自分の状態に満足しているか」
この答えが、自分自身に対する、自分自身の価値観の質の高さを表している。完全に満足できていないならば、自分の価値観や固定観念を変える勇気が必要だ。
しかし、そのためのきっかけを、頭から拒否する行動をとる人たちがいる。とても、もったいないことだ。そういう人や態度に出会うと、どうしても、「もう助言するのはやめよう」となる。
会社勤めで中途採用を行っていたとき、一番、重要視したことは「素直さ」だった。「素直さ」があれば、いくらでも成長することができる。
しかし、自分のキャリアに過信して、素直さが欠ければ、それは障害にしかならない。いくらすばらしいキャリアを持っていても、素直さが欠けていれば、採用することはなかった。
会社が違えば、文化もやり方も違う。それに、柔軟に応えられればキャリアも活かせる。その点、自分は変わり身の早さには定評(?)がある。
他人からのいい助言は、「そういえば、そうですね」と簡単に受け入れる。自分自身や環境の状況が変われば、考え方を変える柔軟性を忘れないようにしている。
ただし、真剣に考え、そこには意図があるから、決して、優柔不断なことだとは思っていない。常に真剣であり、まじめに考え方を変えている。それは、ひとつの「覚悟」だと思う。
そして、自分の価値観をむやみに守ろうとするのは、自分自身に対する「覚悟」が足らない行動だと思う。「素直さ」を「負け」と判断する人もいるが、「覚悟の表れ」だという見方をする方が断然いい。
覚悟を決めて、素直さを活かし、したたかに学習することにしよう。
