ローリング・ストーン。「転がる石にコケはつかない」この意味の捉え方には、二通り考えられる。ひとつは、「コケ」を「常識的価値観」と捉え、常識に囚われない生き方をするということ。
もうひとつは、「コケ」を「技(スキル)」と捉え、新しいことばかりでは、何も身につかないということ。本当の意味は、云々というのはあるだろう。しかし、肯定的な解釈、否定的な解釈、どちらの解釈を選択するかは個人の自由だ。
他人からみれば、同じ転がっている石にしかみえない。ある人は、「それでは何も身につかないぞ」と忠告し、ある人は、「そういった生き方がカッコいい」という。つまり、起きている事象には意味はない。
そして、周囲の価値観にも、また意味はない。結局、「自分がどう解釈するか」というだけだ。坂本竜馬が、「我なすことは、我のみぞ知る」といったように、フォードが、「できると思えばできるし、できないと思えばできない」といったように。
人と人とが関わり合う世の中は、単純ではないから、必ずどこかで、思い描いたとおりいかないことが起きる。周囲の解釈や価値観と、自分の現状とのギャップ。それを埋めることばかりに注視すると、どこかで行き詰る。
そのとき、何を軸にして物事に対処するか。それが、「幸せ不幸せ」を決めるといってもいいだろう。他人の基準で判断していれば、いつまで経っても不幸。自分の基準で判断していれば、何があっても幸せ。
周囲の目には、どう映ろうが、転がる石は、転がされているのではない。
