コンセプトの重要さが説かれ随分と経つが、昨今の社会情勢は、その重要性を再認識させる。「良い商品」だけでは不十分。商品に「良いこと」を加えて商品として成り立つ。その礎となる部分が、「コンセプト」だ。
そして、コンセプトには一貫性が重要だ。一貫性の欠如は著しく信頼を低下させる。口先だけで実態が伴わないコンセプトならば、コンセプトなどないほうがましだ。だから、コンセプトを維持することは、決して簡単なことではない。
コンセプトの一貫性を検証するためには、その構築から体型立てて考えることが賢明だ。コンセプトを、4つの部分で考える。1.コアバリュー2.パーソナリティ3.ベネフィット4.ファクトコアバリューとは、一番のアピールポイントだ。
一言で「売り」を表現するとしたらコアバリューだ。パーソナリティは、コアバリューを表現する人。「誠実」「元気」「笑顔」など、従業員のイメージと一致する。ベネフィットは、コアバリューがもたらすメリット。顧客が実際に受け取れる利益だ。
ファクトは、ベネフィットを実現するための事実。「安心」を実現する「無料お試し」などがそれだ。この4つは、一貫性を持ってなされるべきこと。そして、行動規範として常に維持する。困ったことが起きても、これに当てはめて、対応方法を検討してみる。
迷ったときも、これに当てはめて考える。そうした行動の一貫性が、「信頼」を生み出し、「良い商品」が、「良いこと」を作り出す。これは、お店や企業だけの話ではない。個人ひとりひとりにとっても、その人のコンセプトを持つことは重要なことだ。
ブランド品を纏っても「人格」は向上しない。「一貫性」を持つコンセプトが「品格」を生み出す。もちろん、釣りのスタイルにも、コンセプトがあっていい。
