ビジネスやプライベートにおいても、他人の事について、よくわかり見えるもの。一方、自分のこととなると見えないことが多い。ビジネスのことなどの相談を受けると、はじめに自然とやることがある。
それは、思考することではなく、湧き出てくるものを感じようとする姿勢。ここで、何も湧き出てこなければ、その原因のひとつは、情報不足にある。
その情報不足を補う質問を繰り返せば、そのうち、湧き出てくる「何か」がある。それが、具体的な形を成してくればOK。ほとんどのケースはこれで対応できる。しかし、自分のことになると、これが難しくなる。
湧き出てくるスタンスの前に、思考が入ってしまう。どうしても、フラットな状態におくことができない。これは、実に厄介なものであり、悩みでもある。
他人のことはよくわかるのに、自分のこととなると、なぜこうもグダグダなのか?この悩みは、特別ではないだろう。多くの実績を積み上げてきたマスターたちは、これを克服する術を後世に残してくれている。
「もうひとりの自分」客観的に自分自身を見つめるもうひとりの自分。それを、作り上げることができるかどうか。もうひとりの自分は、理想の自分といってもいい。それは、つまり、理想が具体化した姿であるといえる。
そのもうひとりの自分が、自分の所作をチェックする。それは、まさに第三者を見るような視点でみる。そして、適切なアドバイスをし、受け入れる。
そこには、自分と、もうひとりの自分との、完璧な信頼関係が前提になければならない。コミュニケーションの重要性は、他人との間のもの以前に、自分との間にある。弱みもあれば、強みもある。
得手不得手もあるから、理想もあれば現実もある。自分を理解することは、自分をごまかさないこと。自分を知ることは、それ自身が強さに繋がる。
これは、具体的でありわかりやすい基準だ。「もうひとりの自分」との信頼関係を見つめなおそう。