子供の頃、砂場で山を作った。大きな山を作るために、みんなで、まずやったことは土台作り。砂を盛っては、自分の胸の部分を打ち付けるように順番に飛び乗ってつぶした。
そうして大きく固い土台が出来上がる。そして、土台の大きさは山全体の大きさを決める。みんなで、「まだだまだだ」といいながら、砂を盛っては、上からつぶして土台にしていく。
子供たちが小さな砂場で行っていた、この小さな遊びにも、真理がある。「土台の大きさが山の大きさを決める」物事の実現を考えたときでも同じこと。簡単にできることは、それなりの山にしかならない。
大きな山を作る決意をしたならば、大きな土台をつくる覚悟と忍耐も必要だ。土台を作ったとしても、その上ができるという保障はない。その土台がどうなっていれば、理想的な山を作れるのかもわからない。
そんな状況でも、土台を作り砂を盛り続ける。その山は、完成する保障はない。認められ賞賛してくれるとは限らない。
しかし、もし山が出来上がらなかったとしても、その土台の大きさは、明確に自分を示してくれる。砂場で遊んだ頃の無邪気や素直さを、もう一度、思い出してみる。
その情熱や好奇心は、大きな力の礎となることに気付くことが出来る。
