「寝ないで仕事する」この響きに、熱心さや優秀さを感じるだろうか。もし、そうであるならば、不要な観念をひとつ持っているかもしれない。睡眠とは、身体を休めるためだけではない。
実際、レム催眠中は、脳は活発に活動している。何をしているのかといえば、「情報の整理」をしているのだといえるだろう。眠っている間は、五感は機能停止中。つまり、新しいインプットがない状態といえる。
だから、情報の整理がスムーズかつ効率的に行える。情報を整理すれば、物事の関連性も整理される。思いつかなかった考えや解決策が、眠っている間にもたらされることは珍しくない。
睡眠時間を削減するということは、シャットダウンしないパソコンのようなもの。メモリ内もハードィスク内もゴミや隙間だらけ。何をするにも遅く、非効率になってしまう。
パソコンでいうならば、メモリーの開放とデフラグ。脳は、それぞれの情報の関連性まで認識するから、その曖昧処理稼動は、パソコン以上の稼動負荷だろう。人間が人生の1/3近くを睡眠に費やすことの意味。
睡眠という危険な状況をあえて選択し、進化し続けたということの意味。人間は、眠らなければならない。積極的に充分な睡眠をとるようにしよう。それこそが、優秀さや熱心さの表れといえる。
