「意識が思考を中断すると、潜在意識がそれを引き継ぐ。そして、終了した課題に対する記憶の忘却は早い」これは、ザイガニック効果と呼ばれる心理状態だ。簡単にいえば、未完了の状態は記憶されやすく、完了してしまえば、忘れるのが早くなるという。
意図的に未完了の情報を与え記憶させることを狙い、マーケティング手法として活用されることもある。身近な例では、思う出だそうとして思い出せない場合、潜在意識がそれを引き継ぎ、あるときふと思い出す。
ウェイターが、注文を受けたときは覚えているが、料理を運び終わったら、それを忘れてしまうようなもの。このザイガニック効果を利用する側ではなく、受ける側としてみたとき考えるべきことがある。それは、「潜在意識のリソース」という考え方。
潜在意識は、パソコンでいうならば、メモリーのような役割も果たしているといえる。メモリーに容量があるように、潜在意識にも容量があると想定してみる。しかかり中の案件が多ければリソースを使う。脳は、大事なことも、無用なことも同じように扱う。
非効率にムダなリソースを使うことなく、大切なことにリソースを割り当てるにはどうすればいいか。「物事を完了させていくこと」やるべきことで先送りしていること。やらなければ、と思いながらやっていないこと。
心の中で、未完了となっている事柄。しかかり中の案件は、すべて書き出してみる。そして、出来ることはサッサと片付ける。「捨てる技術」がここでも活きる。「いつか使う」の「いつか」は来たためしがない。にもかかわらず、潜在意識のリソースは使っている。
大事な決断のためのメッセージを受け取るために、潜在意識のリソースは、常に最適化しておく。何ができるかは、ベストな状態にしてからの話だ。
