信頼

楽天主義やポジティブ思考を、現実逃避の手段として利用してはいけない。心のわだかまりや不安を抱きながらも、明るく振舞い、現実から目を背けようとする。感情は、態度が生み出すから、笑顔や明るい振る舞いは、間違いなくプラスだ。

しかし、その態度は長続きすることはないだろう。ふとした瞬間に、現実が重く圧し掛かってくる。いつまにか、笑顔も消えてしまう。セミナーなどを受けた直後は元気だが、時間の経過につれて元通りになることに似ている。

ポジティブ思考の真髄は、「振る舞い」の中にあるのではない。「どれだけ信頼しているのか」この心の状態に、そのカギがある。今の自分自身がベストあると信頼できるか。たとえ、それがどんな状態であったとしても。

今の状態に「疑い」を抱きながら、それを見ないようにすることは現実逃避。「疑い」すら抱かないで、「今」に集中できる状態がポジティブ思考。不安な状態のときには、必ず心や意識は「今」にはないはずだ。

起こる確証のない「未来」に対する不安。今「ここ」にない確認するすべもない状態への不安。実際に、不安の90%以上は、現実や事実とは無関係な事柄だという。しかし、不安になる必要はないといっても、実際には困難だ、と言いたくなるのも事実。

「信頼」を実感し、積み上げるしかない。過去に辛かったとき、どう乗り越えたか。思いがけず、援助が来た事はなかったか。できるだけ多く思い出してみる。それらは、偶然だったのだろうか。偶然とは言いがたいことはなかっただろうか。

とても都合のいい解釈だが、それらが将来にも起こらないといえるだろうか。この「都合のいい解釈」が、本当の意味での「ポジティブ思考」の軸になる。そこに「疑い」はなく、「信頼」だけがある。

もともと、不安の根拠もいい加減なもの。信頼に根拠など無くても構わない。子供への愛に理由がないように、信頼することへの理由など必要ないのだ。最強のポジティブ思考を手に入れよう。

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