理想の自分になりたい、目指したいと思うとき、大切なことは、それを具体的にイメージすること。これは、巷にある、いわゆる成功哲学系の書籍には、必ずといっていいほど、書かれている内容。
しかし、この表現だけでは片手落ちの感が否めない。なぜなら、理想の自分を描いたとき、その状況は、常に成果を堪能しているときだろう。たとえば、釣りのプロが理想ならば、表彰台の上の自分や、雑誌の表紙を飾る自分など。
その状況を具体的に思い描くことは、とても意義のあることだが、それだけでは足りない。「具体的に」描いていることにはならないからだ。「具体的に」描くならば、表彰台の上のとき以外の自分は?電車に乗っているとき、車に乗っているとき。
もし、自分が理想の自分になったとしたら、どんな態度を取るだろうか。車の運転をするだろうか。眠ったフリをするだろうか。割り込みをさせないように車間を詰めるだろうか。欲しい結果があるならば、まずは手に入れてみる。欲しい自分に積極的になってみることだ。
それは、ひとつの「美学」といえるかもしれない。正しい「美学」を持つことは、理想の自分への到達を早める。尊敬する人を思い描いてみるといい。きっと、ある種の「美学」を見ることができるはずだ。