向上に喜びを

人類が、文化を作り出すことができたのは、想像力を働かし、向上心を忘れなかったから。想像力と同様に、向上心もまた、人間特有の能力であり、それに喜びを覚える。人が、充足感を得たと強く感じるのは、金銭的なものや物質的なものよりもむしろ向上。

マズローの欲求5段階説も、それを証明している。人類が、精神的、文化的に進歩すれば、集団の中での親和性や自己実現を求めるようになる。向上心に喜びを覚えることは、人類にとって、最高の快感といってもいいかもしれない。

そして、向上する過程では、失敗もあれば反省もある。あのとき、こうしておけば、ああしておけば。後悔や反省が気持ちを暗くすることがある。しかし、それは、昨日の自分よりも、今日の自分が向上している証拠である。

反省することが、多いということは、それだけ、自分自身が大きくなっているということ。それは、暗くなるべきことではなく、むしろ、最高の喜びを感じるべきことでもある。そして、その学びを得たことに感謝し、それに、係わってくれた人や事柄に感謝する。

たとえ、望みどおりの結果が得られなかったとしても、そこから、学び取れることを感じ取り、喜びを実感しよう。不要な事柄は、目の前には現れない。自分の目の前に現れることは、常に、ベストな状態で現れていることに気付くことだ。

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