「何か状況を変えるには、新しいことを」。良く陥りがちな考え方のひとつだ。ビジネスであれば、新規顧客獲得や新規ビジネス。個人に関しても、何か新しい取り組みやジャンル。新規顧客を獲得するには? 新規のビジネスを立ち上げるには?こうした相談をうけたとき、必ずこう応える。
「まず、今あることを、もう一度見直してください」
新規に何かをすることは、期待度も大きいが、同時にリスクや労力も大きくなる。一般的に新規の顧客獲得に要するコストは、既存客に販売することの6倍だといわれる。
既存の顧客や仕組みや取り組みで、掘り下げたり横展開は図れないか。この視点を持つことが大切だ。新しいことは、既存顧客の満足度を向上したり、今あるスキルや技術を極めた先にあるもの。
そうした取り組みを続けていれば、価値のある新しいことに自然と出会うことが出来る。新しいことに目を向けるあまりに、今あることをおろそかにしていないだろうか。
ダイヤモンドの原石やそれに繋がるヒントは、常に足元に埋まっていることを知らなければならない。